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<エリザベス1世とロンドン塔>
私はすでに国家と結婚しております。
イギリス史上2人目の女王誕生
      
 「この門から入るのはやめて!」
自分を乗せた小舟がテムズ川から‘トレイターズ・ゲート‘(反逆者の門)に向かっていることに気づいて王女エリザベスは悲鳴を挙げた。

  
          トレイターズ・ゲート

この門からロンドン塔に入ったもので今だかつて出られたものはいなかった。
 「メアリ女王様のご命令です」
嘆願むなしく小舟は静かに門をくぐった。


  
             ロンドン塔

 1554年,エリザベスは21歳にして異母姉である、メアリー1世への謀反へ加担したという嫌疑をかけられ、ロンドン塔へ幽閉される。

     

  ロンドン塔ベルタワー;ここにエリザベスは幽閉される

 エリザベスは容赦の無い取調べに粘り強く身の潔白を訴えた。
 4年後、メアリー1世が病死すると、幽閉先に使者が走った。
 「新女王陛下万歳」

     
           11歳のエリザベス

処女王エリザベス1世
 エリザベスの最初の恋人はロバート・ダドリーと言われる。ダンスの名手でハンサムだった。ただ、問題は彼は妻子持ちであった。ある日、その彼の妻が死体で発見される。陰謀と噂が飛び交うなか、エリザベスは女性としての幸せを諦め、女王としての人生を全うする決意をする。

「私は結婚しません。すでに国家と結婚しております。」

 イギリスはその後国力をつけ、1588年にはスペイン無敵艦隊を破り、大英帝国が世界の海を支配する時代となる。

 そんな頃、ローリー卿と出会う。新大陸を開拓し女王の心を捕らえて出世したが、女王の侍女と秘密裏に結婚する。これにエリザベスは激怒し彼を妻ともどもロンドン塔に幽閉する。
 
 その後ダドリーの義理の息子エセックス伯を寵愛する。50代を過ぎて独身だったエリザベスにとって彼は息子のような存在であった。しかし、エセックス伯はその後次第に野心をむきだしにし、権力争いに没頭する。そして、向こう見ずな反乱の末、捕らえられ、処刑される。処刑の指示を出したのは他ならぬエリザベスであった。
 エセックス伯の処刑の2年後エリザベスは69歳の生涯を閉じる。

 
    ロバート・ダドリー       エセックス伯

ロンドン塔
    
 1066年にウイリアム1世が建てたロンドン塔は、歴代の王に住居として使われた。しかし、15世紀後半から牢獄や処刑場へと変貌を遂げる。
それはヘンリ8世の時代からだった。

無実の罪で処刑された王妃;アン・ブーリン
 死んだ兄の妻であった、スペイン王女キャサリンと結婚したヘンリ8世であったが、跡継ぎに恵まれず離縁、女官だったアン・ブーリンと再婚する。
 しかし、アンが授かったのは女児だった。男児を産まないアンはロンドン塔へ幽閉され、姦通罪の濡れ衣を着せられる。
 1536年5月19日斬首台に上ったアンは、斧でなく剣での執行を願い出る。
「私の首は小さいですから」
そう言って微笑みながら目隠しをされて執行人の前に進み出たアンに剣が振り落とされた。アン・ブーリンは29歳でその生涯を閉じる。
 以後、ロンドン塔で彼女を見たという噂が頻繁に聞かれるようになる。
 彼女の無念を受け継いだその女児エリザベスが後に権力の座につこうとは、この時誰も思わなかった。

     
      無実の罪で処刑されたアン・ブーリン

  
アンの遺骸は当初粗末に埋葬されていた。1876年セント・ピーター・アド・ヴィンキュラ礼拝堂の修復の際に見つかった遺骨がアンのものと確認され、大理石の下に改めて埋葬された。

  

ロンドン塔にカラスがいなくなるとイギリス王室は滅亡する。そういう言い伝えがある。塔内では飛べないように片方の羽の一部を切ったカラスが飼われている。

  

城内にはビーフィーターと呼ばれる国王衛士とその家族ら150人が住んでいる。

ウエストミンスター大聖堂
  
エリザベス1世の戴冠式はここで盛大に執り行われた。

  

戴冠式の行われた大広間の傍らにエリザベス1世はひっそりと葬られている。